炎症を引き起こす「サイトカイン」
通常、異物(細菌やウイルスなど)が体の中に入ってくると異物の排除に関わる複数の免疫システムをもつ細胞(免疫細胞)が「サイトカイン」と呼ばれる物質を放出し、炎症を引き起こします。このように炎症を起こすしくみに関わるサイトカインには、いくつかの種類がありますが、総称として「炎症性サイトカイン」と呼ばれています。
乾癬では、この炎症性サイトカインが増えすぎることで全身のさまざまな部位に影響を及ぼし、多様な症状があらわれると考えられています。
乾癬に関わる主なサイトカイン
炎症性サイトカインには種類があり、それぞれが異なるはたらきを持っています。乾癬では、主にTNFα(ティー・エヌ・エフ・アルファ)、IL(インターロイキン)-17、IL-23などが関わっていると考えられています。
炎症性サイトカインの種類
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ティー・エヌ・エフ・アルファ
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インターロイキン-17
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インターロイキン-23
サイトカインは体中ではたらいている
TNFαは全身の至るところではたらき、さまざまな免疫細胞に作用します。そのため、乾癬では関節の痛みなど、皮膚以外の症状があらわれます。
乾癬の治療では、この増えすぎた炎症性サイトカインのはたらきを抑えることが重要になります。