わたしの乾癬物語 CHAPTER 01 - 後編 乾癬とともに歩むために
「患者力」を上げて医師に自分の希望を伝えて

わたしの気持ちと
ターニングポイント

治療をきっかけに変えた生活習慣

乾癬は肥満などの生活習慣とも関連するといわれますが、以前の私はタバコを1日に100本も吸うヘビースモーカーで、体重も100㎏、ウエストも100㎝という悪いトリプル100を達成していました。そして、乾癬の患者会で出会った先生に「メタボ(メタボリックシンドローム)は乾癬にもよくないよ」といわれたこと、栄養士である娘が計算してくれ、私の摂取カロリーが多いときには1日3,000kcalにもなることを知って、減量を始めました。今では20kg近く減量しましたが、こうした生活習慣の改善が薬との相乗効果を発揮しているのかもしれません。現在も毎朝の散歩で4,000~5,000歩ほど歩くようにしています。また、楽しみながら体を動かすために3年前からボーリングも始めました。タバコもやめ、浮いたタバコ代は治療費になっています。
私の爪や皮膚の症状は、自分に合った治療方法に出会えたことでよくなり、周囲の視線が気にならなくなって日常生活が楽になりました。けれども、治療をやめてしまえば元に戻ってしまう可能性もあります。元の状態には戻りたくない気持ちが私の治療へのモチベーションです。薬ばかりに頼らず、自分の生活習慣を見直し、規則正しい生活を継続しなければと思っています。

乾癬に詳しい先生は
乾癬を治したい
気持ちが強い

私が今使用している薬による治療を開始した頃は、地元福岡県に乾癬の患者会がありませんでした。ある時、私の主治医だった先生が福岡でも患者会を立ち上げたいと希望され、それを受けて私が会長となって2011年3月にふくおか乾癬友の会を立ち上げました。多くの患者さんに治療で乾癬の症状がよくなった私の体験を知ってもらいたいと思い、今でも活動をしています。
患者会の活動では、医師に講演をお願いするなど、全国の乾癬に詳しい先生と話す機会があります。先生方と話をしていて感じるのは、どの先生も乾癬を治したい気持ちがとても強い、ということです。だからこそ、乾癬を患っている方には自分の病気を知った上で、自分がどうしたいのかを遠慮なく先生に相談してほしいと思います。「いつまでに皮疹を治したい」、「せめて体のこの部分の皮疹はどうにかしたい」といった希望を先生に伝えれば、先生はさまざまな可能性や治療法を考えて、真摯に向き合ってくださると思います。

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